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「 率直に言わせて頂きます。
私は性の絶頂と絶命の瀬戸際が折り混ざった瞬間に、最高の快楽や愉悦を覚えます。いわゆるオーガズムです。
逆を言いますと、そうしなければ何も満足が得られないのです。」
知的で聡明な眼差し、よく統制された声色は来談したときと変わらない。
しかし、その声色が織り成す言葉の意味と内容は、私の予想を遥かに越え、今度は心ではなく全身が滾った。
頭は冷静にこの女の話した内容と意図を解析する。
しかし、赤銅色に膨れた性器は盛大に興奮し脈打つ。
「 どうぞ、続けて。」
「 死を隣に感じさせてくれる程のシチュエーションや恐怖や痛みに触れながら、体を悦ばせて欲しいのです。」
あぁ、仮面が剥がれそうになる。
この女は気づいているんだ。
「 正常位で性器と胸を乱暴にされながら、首を絞められるのが私の理想ですが、愛し方は相手の裁量でかまわないです。」
女は私を見つめている。
その眼球はフォグブルー。
存分に満たしてくれる。
脈打つ性器が早々に結論づけている。
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