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私たち、あの二人が良く見えるようにテーブルを隣に変えたの。だって空いてるし。注文前だし。店員さんには不思議そうな顔されたけど。構わないわ。勿論、ふめちゃんの同意は貰ったわ。
あ、うんの呼吸でね。
空いてるテーブルを見て、お互い目と目を見て、頷いて速やかに移動したわ。
そうだからもうバッチリ、ガン見…いえ、監視…いえ、……観察…いえ、……黙視…いいえ…。
ああっ!なんてことかしら。
語彙力が無さすぎるわ…。
ただただ しっかりと穴が開くまで見つめる事ができる距離にいる。が正解なのでしょうか…。
それとも また眼福天国とでも…。
いつの間にか来ていた紅茶とケーキのセットに目を向けたあと、向かいに座るふめちゃんを見たの。
ふめちゃんの目がぎらぎら見開いて、タブレットで何かを書いてるわ。
ちょっと!ふめちゃん!鼻の穴まで開いてるわよ!可愛い顔が台無しよ!
……… まずいわ!
凄い勢いで画面に打ち込んでるわ! 爪が画面に当たって、カツカツカツカツ…いってるわ。
憑依型だからノッてる時に声をかけても返事をしてくれないわね。
いつもの事だからしょうがないわね…。ふぅ~。
ふめちゃんはいつも、イケメンが二人で歩いてるのを見たり、話たりするのを見ると、いつもスマホやら、タブレットで薄い本書いてるんだから。腐腐腐
ふめちゃんは、大学の同級生なの。BL小説を書いていて、ウェブサイトにも投稿してるの。かなりの人気なのよ。同人誌もあるし。
可愛い顔で普段はおっとりしてるのに、書く小説はエグ過ぎる程淫らなの。
ハッキリ言うと濡れ場が凄い。堪能小説みたいでうっとり。
あるウェブサイトで強制非公開になるし。それでも めげずに公開しては、強制非公開の繰り返し。
ファンの中で、運が良ければ読める幻の小説と言われてるの。
他のサイトでは読めるけどね。
後で読ませて貰いましょう。
店内のBGMはクラシック。
あ、この曲知ってる。
でも曲名がわからないわ…。無念
このチーズケーキ美味しいわ。
レモンティーの優雅な香りを嗅いでから口に運ぶ。
チラリと 隣のイケメン二人
『 高身長男子&キレイ系男子
二人揃うと眼福天国。』
を見たら 驚きの光景を目にしたわ!!
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