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Vol.1
「本日担当させていただきます、紅蘭です。よろしくお願いします。」
三つ指ついて正座をし、部屋の入り口でゆっくりと頭を下げる。
「それでは120分コース始めさせていただきます。こちらへどうぞ。」
本日の客は、若くてイケメンで安心した。若くして会社を立ち上げた社長だろうか。私は客をベッドに座らせ、雑談を弾ませながら客の身に纏う全てを脱がせる。客が全裸になったところで、私も素肌を露わにする。
「では、バスルームまでお願いします。」
そう、私はソープ嬢。
朝から晩までここで働いている。
決して好きでやっている仕事ではない。
どうしても金が必要だった。
自分を捨ててまで、稼ぐ必要があった。
だって、───────────────
あの人には逆らえないから…。
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