気になるアイツ!

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気になるアイツ!

 ああ気になる。  気になるったら気になる。  僕は目の前で蠱惑的に揺れる灰色のふわふわとした物体に、そっと手を伸ばした。するとそいつは驚いたようにびくりと跳ね上がる。生きている。これは生き物だ。ますます面白くなり、僕はそいつを追いかけた。  これでも足の速さには自信がある。  追いかけっこなら、兄弟にも父や母にも負けたことだってない。 「絶対捕まえてやるぞ!そしてお前の正体を突き止めてやる!」  僕は無我夢中で追いかけた。  気分はまさに、テレビの中の名探偵だ。
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