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 赤ちゃんは検査のために別室へ。私は病室に戻って、眠りについた。あったかい暗闇に包まれる瞬間、チカリと視界の端が光った気がした。  次の日、蒼介と私は病室でそわそわしていた。 「磯崎さん、赤ちゃんが来ましたよ」  看護師さんが我が子を運んできてくれた。昨日は疲れすぎてあまりじっくり見ることのできなかった娘の姿は、親バカだけど、とっても可愛かった。 「僕、名前を考えたんだよ」  蒼介はベッドにいる赤ちゃん頭の横に紙を置いた。 「この名前……」  蒼介はにっこりと笑った。 「朝美の美と夕香さんの香で美香。僕たちの出会いのきっかけをくれた夕香さんの字も使いたかったんだ」  美香は、返事をするように小さく動いた。 「美香ちゃん、大好きだよ。これからもよろしくね」  私は美香の額を優しく撫でた。
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