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8.
ーー…
数日後ーー。
今日の夜、速水さんと会う約束をした。
明日はちょうど金曜日。時間を気にせずゆっくり話せるはず……。
「ただいま、心君」
「お、お邪魔してます」
例のストーカー事件の時のまま、合鍵は俺が預かっていた。
これから別れ話をするかもしれない状況ではあるが、〝先に家で待ってて〟と速水さんから言われたので、合鍵を使ってお邪魔させてもらっていた。
「お、お仕事お疲れ様です。ご飯、簡単な物ですけど作ってあるので、どうぞ」
「ありがとう! 心君はもう食べた?」
「は、はい」
「って、もうこんな時間だし、そりゃそうか。もし良かったら、俺が食べてる間にお風呂入ってて?」
「あ……いえ、ここにいてもいいですか?」
もしかしたらだけど、今日が彼と過ごせる最後の時間かもしれない……なんて考えたら、今は一分一秒でも長く一緒にいたい。
「はは、もちろんだよ。一緒にいよう」
「はい……」
それにしても、速水さんは大分いつも通りだな?
でも油断は出来ない。彼の中では〝別れる〟という答えが固まっているからこそ、この笑顔かもしれない……?
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