8.

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お互い風呂から上がった後、リビングのソファの横並びで座った。 緊張する……。 速水さんに気付かれないように、ゴクッと唾を一回飲み込んだ。 すると速水さんは、こんなことを話し始めた……。 「心君。夜、眠れてる?」 「え?」 突然何だろう?と思いつつ、俺は「はい」と答えて頷いた。 「そっか。それなら良かった。あんな怖いことがあったから、不安で眠れない日が続いているんじゃないかと思って心配で……」 「あ……」 心配、してくれていたんだ……。 まあ、確かにあまり眠れない日もあったけど、それはあの事件のせいと言うより、速水さんにフラれたらどうしようという不安によるものだった。 心配してくれるのは凄く嬉しい。でも、別れたくはない……。 「それでね、心君」 「は、はい」 本題、来た……。 俺は膝の上で握った拳にグッと力を込めた。 すると彼はーー。 「一緒に、暮らさない?」 「……え?」
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