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ずっと、ずっと……独占されたい。支配されたい。 こんな風に思うのは、あなたにだけ。 他のDomなんていらない。 「俺も、君のことを一生独占したい」 速水さんが俺の耳元で、優しくそう囁いた。 キスしたいなと、瞬間的にそう思った。 「……速水さん」 「ん?」 「キ…… Kiss……」 思わず出た言葉に、速水さんは一瞬ポカンとした後、プッと吹き出した。 「わ、笑わないでくださいっ」 「ごめんごめん。可愛くて、つい」 速水さんは笑いながら、右手で俺の頬をそっと包んだ。 「……キスしてくれるんですか?」 「もちろん。可愛い恋人からのコマンドだからね」 俺はゆっくりと目を瞑った。 そして、そっと重なる速水さんとのキスに心が満たされていく……。 幸せだ。
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