10.また会えたね

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10.また会えたね

「僕と少彦名命であるヒコちゃんが出会えたのは、ここの神様が神産巣日(神結び)だったからなのかな」 「そうかもね」 ふと思ったことを言い、ふと思ったように返す これが僕達のいい距離なのだ。 70代の僕と、見た目が10代のヒコちゃんという不釣り合いな二人は朝日が顔を出すまでずっと話していた。 「ヒコちゃん、僕の命はもう長くないけど神様だって居るんだし幽霊になってでも必ずもう一度君に会いに行くよ」 朝日を浴びて、輝く神様は 「待ってるよ」と、今までで一番の笑顔で僕を送り出した。 今度会うときは、僕から君に言おう 「また会えたね」
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