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琉球トライブ~序章~
俺が幼少期から見ている続き物の夢の話をしたいと思う。実際には断片的に見ていた。
ただこの声の意味を考える。分からない。
だんだんと目が慣れてきた。明るい部分と暗い部分の境目が見えてきた。
いくつもの動く物が私の近くを行ったり来たりしている。
眠い、ひどく眠い、意識が薄れる・・・。
気が付いた途端、眼の前に何かがある。怖すぎて目いっぱい叫び続けた。しかし、暫くすると目の前にある物には、敵意が無い事に気づき叫ぶのを止めると、周りの複数の影は、私の機嫌を伺っている様に感じ始めた。ありきたりな、最初の記憶。
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何度も繰り返し見ては泣きながら目覚め、母親に泣きついていた記憶がある。
そんな経験は、皆にもあるだろうが俺はある時を境に、夢の続きを見れる様になり同時期に人生が極端に異世界じみたものになった。
再会
毎日、うだつの上がらない日々を過ごして、仕事も続かず、金もない、暇のみある状態、
そんな時、高校卒業以来、連絡も取らなかった友人(そんなに話したことの無いクラスメイト)から、電話があった。
「宮城か?」
(たーやが?)
「誰?」
(久しぶりだな。わんやさ。)
「久しぶりだな。俺だよ。」
(わんねー、じんねーんど。)
「詐欺なら取れる所に電話しな。」
(あらん。わんやさ。仲村。高校同級の!)
「違う。俺、仲村。高校の同級生の」
「?あー」『居たなそんな奴』
何処から仕入れた情報か分からないが、俺の現状を事細かく知っていて、暫く昔話で盛り上がった後、一度会おうと言ってきた。翌日、通っていた高校近くの、よくたまり場になっていた喫茶店で待ち合わせた。
待ち合わせ時間を少し過ぎた辺りで、周りを気にしない感じのでかめの声が入ってきた、見た目には高校時代を思い出せないぐらい、そいつは変わっていた。俺の記憶では身長は平均よりは低め部活に所属していなかった為、小太り体系と言ったところあまりはしゃぐタイプではなかった為、大人しいイメージ
一瞬見て、「こんな奴じゃない」と判断し目を伏せたが、そいつは周りを見渡しながら俺の名前を言いながら店の中を捜索し始めた。
(宮城ー。まーやが。)
「宮城ー。何処だー。」
驚きと恥ずかしさで直ぐに手を上げ声を抑えた。
そいつは、俺を見つけ怪訝そうな顔をしながら、向かい側に腰を下ろすと、「宮城か?」と聞いてきた。確認したいのは俺の方だと思いながら「ああっ」と答えた。
続けざまに、高校時代の逸話を持ち出し事情聴取の様な本人確認が始まった。
懐かしい話ばかりで自然と警戒心が無くなっていた。すると、突然、真剣な顔で(男優さんみ)「男優やらんか」と来た。
冷静に考えれば怪しさ満点の切り出しだ。
女日照りの続いていた俺は、自信はある方では無かった為、(わん、まぎーあらんど)「そんな自信ねーよ」と答えると
(AVあらんど!映像にはないんしが、いなぐとヤルかは、どぅーできめれ。)
「AVじゃ無いぜ!映像にはなるが女とヤルかは、自分で決めな。」
(ぬーやがうり?)
「何だそれ?」
当たり前の反応と胡散臭げな俺の顔に、薄笑いを浮かべながら前のめりに話を続けた。
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