始まり

8/17
前へ
/19ページ
次へ
その後、俺は誰にも会わずに音楽室にたどり着くことができた。音楽室は人がおらず、カーテンは閉まり、楽器たちの蓋の上にはホコリが溜まっていた。 うわ〜、何度か来てるけどほんとに重たい空気してるよね〜、ここ。誰か掃除しないのかな〜。まぁ、ここの人たちはみ〜んな、自分かイケメンにしか興味ないから〜、仕方ないか〜。 そんな事を考えながら、俺はカーテンと窓を開け、楽器たちをきれいに拭いていく。窓からはいいか風が入ってくる。 るみ「けほけほ。ほんとほこりっぽいな〜。でも〜、人いないし〜、ピアノは弾ける〜。最高の穴場だね〜。」 (さて〜、ちょっとは片付いたかな〜。雪〜、体を変わろっか〜。ピアノ〜、弾きたいでしょ〜?) 雪『!...弾きたい。いいの?』 るみ(いいよ〜。好きに弾いてもいいけど〜、お願いしてる曲はちゃんと作ってよ〜?それから〜、人が来たら俺に変わるか〜、俺のふりをするんだよ〜。?) 雪『うん!』 白『俺は?』 るみ(それは夜にね〜?) 白『ちっ。』 カチッ。 主導権が雪に変わる音がした。
/19ページ

最初のコメントを投稿しよう!

50人が本棚に入れています
本棚に追加