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プロローグ
空が見える。ただの夜空ではない、銀色の粉かアラザンでも敷き詰めたかのような、満天の星空だ。何年ぶりだろうか。
そして目の前には、それを背景にしても申し分なく映えるような、美しい人が立っている。伝った涙が固まって頬に張り付いているネトラに、その人は、困ったような笑みを浮かべる。
「ネトラ」
そう呼んで、ゆっくり手を伸ばす。それを受け取ろうと、ネトラも彼の方に向き直る。そして。
いつもそこで、夢が終わる。
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