悪女になんかさせない

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「少しサイズが大きそうだな」  確かに、ゆりなの足のサイズよりも身長の高いロザリーのほうが足も大きいのだろう、履いてみても少し余裕があった。 「少し待っていろ」  ロザリーはなんのためらいもなく、甲冑の下からはみ出した自分のマントをちぎる。 「えっ……」 「これを詰めて、自分の足のサイズに合うようにしたほうがいい。足に合わない靴は斬れない剣と同じくらい危ないものだ」 「ありがとうございます……」  足に詰め物をしながら、ゆりなはロザリーの優しさを噛み締めていた。
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