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ソコには雄叫びを上げて絶叫するノイマンと、逸れに駆け寄るガラン君、に担がれたボロボロの町長。
少し離れて奥の方、杖を振るサーシャ、彼女に抱きしめられて、今なお眠り続けるキミッヒ。
よかった。皆、無事だ。
……いや、違うな。嘘を吐いてる。
一度目を瞑る。深呼吸を一回。
私はようやく、ソレを直視した。
口を広げ、血や臓物、羽をまき散らし、歪に潰れた龍が、テア・ブリザークはそこにいた。
間違いなくそこに居た。
想像よりもずっと細かった首に刺さるは、白銀色のねじれたレイピア。
なるほど、コレをなげていたのか。
勝った?、勝った?なのかな、コレは。
なんだろう。コレは……
今だ尚、ぐちゃぐちゃとする思考と感情。
ケド、いいんだ。いいんだもう、後で考えよう。
ゆっくり、クッキーでも囓りながら。
ぶつり。限界まで張り詰めて、赤熱していた電池が切れる音が一回。
揺れる空のうたたに任せて、深く深く息を立てた。
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