find out of Future(空色杯長編応募作品)

怪しい依頼

　『ピンギー、ちゃんと人間の姿に戻るのは忘れないで』
　ピンギーは街に潜入する為、人の姿に戻らなければいけなかった。ペンギンのままでは明らかに目立ちすぎてしまう。
　「フェレースは戻らないのか」
　『これで人間の姿に戻ったら、わざわざ猫の姿になった意味が無いじゃないか』
　フェレールは笑った。
　潜入している間は、野良猫に紛れているらしい。情報を収集するには適しているかもしれないが、接触する場合は慎重に動かないと行けないかもしれない。

　「わかった。くれぐれも慎重にな」
　『そっちこそ。何かあれば、依頼よりも命を優先してくれよ？』
　フェレースは、準備が終わり人間の姿に戻ったピンギーの方にとびのる。
　『街に入ったら野良猫だ』
　「あぁ、よろしく頼む」
　そうして"2人"は、街に向かっていった。