怪しい依頼

5/9
前へ
/9ページ
次へ
 『更に、その街に向かった人が、次々に失踪しているらしい』  「失踪?」  『あぁ。その街に行ったきり、連絡も取れなくなるんだそうだ』  "どこか"で聞いた話みたいだな、とピンギーは眉間に皺を寄せる。  「なんでそれがわかったんだ?」  『単純な事だよ。"その街に行く"と言ったからさ』  「まぁ、それはそうなんだろうが」  そのくらいの文章問題ならわかる、と次の言葉を聞くまでは言おうとしていた?  『その数、数十人から数百人』  「そんなにか?!」  流石にその数は想定外であった。  『この街だけでなく、彼が関わった他の街も合わせてだけどね』  だとしても、その数はあまりにも多すぎる。行方不明、という言葉で括るには少し、軽い表現に思えてしまう。
/9ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加