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ここは江戸の街にある中村主水が住んでいる長屋。しかし、主水はこの家に帰ってくるだけで疲れてしまうことになることを知っていたのだった。何故ならせんとりつという最も厄介なコンビにいつものようにいびられるのを理解していた主水は、家に入るのを躊躇していた。しかし、家に入らなければ何も始まらないと考えた主水は、意を決して家に入るのだった。
主水「ただいま戻りました。」
りつ「おかえりなさい、ご飯出来てますよ。」
主水「あ、ただいま戻りました。ご飯もいただきます。」
せん「ムコ殿!こんな遅くまでどこをほっつき歩いてるんです!みっともない!」
主水「すいません。でも、みっともないってのは言い過ぎじゃないんですかね。」
せん「何が言い過ぎですか!いつまでたっても奉行所の書庫番ばかりやって昇進もしないムコ殿に文句を言われる筋合いはありません!」
そうやって主水をいびるだけいびったせんはいつの間にか茶の間からいなくなり、りつも眠ったのか茶の間には主水しかいなかったのだった。
主水「はあ。だから静かに出来ないから家に帰りたくなかったってぇのに、はあ。」
そう呟きながら主水は夕食を食べ終わると寝室に入り、眠るのだった。そして、次の朝に奉行所に向かっていた主水はとある人物に呼び出された事から近くの神社に立ち寄るのだった。
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