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キミと2人、帰り道。
「んねぇーー!大賀くんってば、帰ろうよ!」
「たまにはいいでしょーっ?」
「おねがぁーいっ‼︎」
時は放課後、皆帰る準備をしているというのに。
わざと目立つような大声で、
言葉を並べながら、嫌がる男の子にまとわり付く女の子3人組。
...............言っちゃ悪いけど、見てて痛い。
と思っていると。
──────グイッ!
いきなり、〝誰か〟に腕を引かれた。
「............あのさ、ごめん。
悪いけど、帰りはコイツだけって決めてるから」
謝罪の言葉が聞こえたと思えば、
そのまま、腕を引かれながら教室を出た。
「............岬くんっ、」
驚きながら不意に名前を読んでしまったけど、
私、保住依里(ほずみより)の腕を引いたのは。
私の幼なじみで、学校で1番モテる男の子。
名前は、大賀岬(おおがみさき)くん。
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