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ひとまずフランケンを2階に置いてから風呂だ。
これ以上1階に長居させては、なにを言い出すかわからない。
「将来の兄ちゃんの奥さんに、いい印象持ってもらえたかな」
呟きながらフランケンを抱えて階段を上がる。
「ちがうよ!」
ちがうって、なにが?
「あの人、タカシの奥さんになる人じゃないよ!」
「てめえ、それを先に言えよ」
無駄に愛想振りまいて損したじゃねーか!
殺されたいようだなと言いそうになって、思いとどまる。
それを言ってしまったら、また例の「あたし、死なないもん!」が始まるからだ。
部屋の床にフランケンを下ろすと、フランケンがじっとこちらを見つめている。
「言うなとか言えとか、カズキの指示が正反対だよ?」
「そこは、空気を読んでだなあ……」
言ってからしまったと気付いたが、もう遅い。
フランケンの目が点滅し始める。
「空気を読むという能力は、特定の状況下で相手の非言語的なサインやニュアンスを汲み取り、それに応じた言動をとることを指します。AIは一般的にこのような社会的スキルを持つことはありません」
「デスヨネー。じゃ、風呂入ってくるから」
適当に返事をして部屋を出た。
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