第十四話 三人目の来店者
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「菊子さんっ!」 私と葵ちゃんが駆け寄ると、菊子さんはむくりと体を起こした。頭を軽く振って髪についた土を落とし、乱れた髪を手櫛で整えながら立ち上がる。 「だ、大丈夫ですか!」 そう声をかけると、菊子さんはうつろな目を私に向けた。そして、 「あぁ、見てしまったんですねぇ……」 と、力無く言った。
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