第六話 植物図鑑作り、始動!?

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第六話 植物図鑑作り、始動!?

 私は事情を話す。 「――でね、昨日思ったんだ。葵ちゃんが撮った写真で図鑑を作れたら、素敵だろうな、って……」  あっ! 勢いだけで突っ走っちゃったけど、図々しいかも!? 出会って2日目の人をこんな個人的なことに巻き込むなんて…… 「それで……試しに、少し作ってみたの……」  葵ちゃんはポカンとしてる。  ヤバい、ドン引きされてる!?  初めてできた趣味の合う仲間と、2回会っただけで気まずくなっちゃうなんて嫌! どうしよう……  少し泣きそうになってしまった、その時。 「はい」  葵ちゃんが、何かを差し出した。  拾ってくれた紙じゃない。今度は、私がポカンとしてしまう。 「……これは?」 「昨日撮った写真よ。印刷してみたの。……もらってくれるかしら?」  葵ちゃんは、全てを見透かしたようにすまして微笑む。  その目には、いたずらっぽい光が宿っていた。 「……ありがとう!」  早速、写真と紙を受け取る。  写真を紙に糊付けして、図鑑の最初のページが完成した。  ホトケノザについて書かれたそれを、しげしげと眺める。  うん、とっても良い感じ!  葵ちゃんも覗き込んで顔をほころばせた。 「私の写真が、何かの役に立つなんて……とってもうれしいわ。こんなの、初めて」  そんな言葉に、私の方が弾けるほどうれしい。  私が勝手にやったことを、こんなに喜んでくれるなんて。  葵ちゃんの優しさに、胸がじんわり温かくなる。 「じゃあ、これからも協力してくれる?」 「もちろんよ。こちらからお願いしたいくらいだわ」 「やった! これからよろしくね!」 「こちらこそ」  私達はそっと握手をした。  よし! 植物図鑑作り、始動だね!
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