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アークたちが戻ってきてから拠点にできそうな場所を見繕うと、サジュームは王都に跳んだ。
王都に足を踏み入れると、「なにか夕食を頼む」というガイウスの呑気なお願いが吹っ飛ぶほど現状は最悪だった。
大通りには多くの衛兵が立ち、若い男をかたっぱしから尋問していた。多くの商店は店を閉め、貴族たちの邸宅では固く門が閉められ窓はカーテンが掛かっていた。アナトリアの華と呼ばれた王都アナトゥスは、まるで通夜のような静けさだった。
サジュームはみすぼらしい身なりをさらに側溝の泥で汚して、乞食のなりで細い路地を進んでいった。目指すは王宮だった。
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