三回目のデート

５．そして、運命の日

　いつものようにご機嫌な、白ネコお雪が、鼻歌まじりに歩いている。

「ルンルンルン…ニャワ」
（ルンルンルン、あら洋太さんだわ）

お雪は声をかけようとした。
「ニャーア……ニャ！？」
(あーら、いらっしゃ……えっ！？)

　お雪は一緒にいる女性を見ると驚いて踵(きびす)を返し、相棒の黒ネコ、マックスのところへと走った。

　お雪とマックスは、六ヶ月ぐらいの子ネコの時に別々の場所で同じ時期に保護されてここに来た、いわば同期。白と黒だから、碁石コンビとも呼ばれてもう１年以上たつ。