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恋人と付き合い始めたのは大学二年になってすぐ。彼はいつも日向で生きてきたような人間だ。後ろ暗い部分がまるでない。
『いつも笑顔で優しいところに惹かれたんだ』
そんな風に告白された。百合香ちゃんにはいつでも笑っていてほしい、とも。
彼は私の幸せを望んでくれている。そういう意味に決まっているのに、息苦しさを感じてしまう私は、おかしい。
石田との一夜をなかったことにして、作り笑顔を浮かべているくせに。
私は今、四つん這いにさせられ、恋人に後ろから攻められている。後背位で乱れさせられるのは、自分がただの動物のように感じさせられるのが屈辱で、苦手だ。でも、正面から顔を見られないから、気は楽でいい。
ずっとクリトリスをいじっていた恋人の指が、不意に膣に捻じ込まれ、抜かれた。溢れた愛液が太腿を伝って流れる。
「こんなに俺を誘って。百合香ちゃんはずいぶん淫乱で悪い子だ」
恋人がいるのに、石田を誘って寝た私は、本当に淫乱で悪い人間だ。罰せられればいいと思う。
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