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「華さん、心の声がうるさい。あと飲み過ぎ。これラム酒でしょ?それもロックって…。どんだけだよ。」
手首からも口からも手を離し、代わりにグラスを奪い取っていく。
私はまだ再起動叶わず。
脳内でリングがクルクルしてる。
「おーい、華さーん。」
生鬼が顔を近づけてきて初めて起動する。
「な、なんで居るの!?」
「なんでって、華さんが呼び出したから。」
は?
呼びはしたけど呼び出してはない。
「証を触って真名を呼べばすぐ駆けつけられる。便利っしょ?」
え、アザ触ってないけど。
え?触ってたのかな?
は?無意識に言う通りにしてた?
またまんまと乗せられた?
はぁ〜っと自己嫌悪に陥る。
「そこまで落ち込まなくても。傷つくじゃん。華さん元気なさそうだったから来たのにさー。」
生鬼は口を尖らせた。
「え?エネルギー補給じゃないの?」
「エネルギー補給だと思ってたの?いいなら貰うけど。」
はい、てっきり。
まんまと嵌められてご飯にされるものだと。
「やるわけないでしょ!一日一食!」
「残念。明日の夜までお預けかぁ〜。あー、お腹すくよなー。」
うっ………
指を咥えて情に訴えようとしたって無駄よっ!
私は今、気落ちしてるんだから!
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