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「鷲掴みって…。話まだ終わってないのに華さんがイッキして寝るからだろ。酒抜いてやったんだからお礼に少しぐらいエネルギー貰ったって罰は当たらない。」
いや、罰が当たるとか当たらないとかじゃなくて。
そもそもね、頼んでないから。
私は全て忘れて気持ちよく眠りたかっただけなのよ。
「…顔赤っっ。生鬼お酒弱いの?」
「華さんが強すぎるんでしょ。…ラムロック一気とかありえねぇ。」
うっさい。
私の好きなものにケチつけんじゃないわよ。
てか、どうやってお酒抜いたの?
「…はぁ。呑気だね。証から抜ける。それより。話したいんだけど。」
「呑気で悪ぅございましたねっ。で?話ってなに?」
「もぉ〜、怒んないでよ。…話ってのは、お互いのこと話そうと思ってさ。さっき華さんが落ち込んでた結婚も入れてね。」
結………婚?
いやいやいやいやいや。
なんで前提?なんで決定事項?
いや、展開早すぎない?
え、早いでしょ?バカでしょ。
「華ーさーんー?心の声、聞こえてるからね?イかされたいの?」
間に合ってますっ!!
にっこり笑顔に青筋がコワイ。
「お、お互いのことって?」
「華さん、色々聞きたいんじゃないかなーって思って。俺のこと。」
私が聞きたい?
アナタのことを?
いや、これと言ってないけど。
「あっ、ひっでー。そこ興味持てよ。近未来の夫のこと気にならないわけ?」
いや、近未来の夫じゃないから。
まだ認めてないし?諦めてないし?
「へぇ〜。諦めてないんだ?じゃあ諦めさせたらいいんだ?」
コワイ、コワイ、コワイ、コワイ。
その笑みは嫌な予感しかしない。
「あっ!あるわ!聞きたいこと!」
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