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「だから諦めなって。将来、社長夫人。義父も華さん気に入ってるし。夫も若くてイケメン。死ぬまで精力たっぷり。どう優良物件でしょ?」
医療関係の会社社長夫人。
義理の父になる人も歓迎してくれてる。
若くてイケメン。
あと、なんか変な言葉が聞こえた気がするけど、うん、そこは無視しよう。
まぁ、悪くはない物件ね。
「それに未来永劫、一途に愛し続けるよ?」
未来永劫、愛してくれると。
ん?
でもそれって契約だからでしょ。
「違うからね?一目惚れって言ったよね?これまでも契約者はいたけど、華さんが初めてだから。」
うん、一目惚れは聞いたわね。
契約者がいた?でも私が初めて?
え?は?何が?
契約者がいたんだ…。
そりゃそうよね。セイキがなけりゃ生きてけないんだもんね…。
なんだか知りたくなかったな。
心がささくれ立つその理由も気づかずに。
「…華。俺を見て。」
生鬼が私の顔を両手で持ち上げると真剣な瞳をした生鬼が私を見つめていた。
「未来永劫の契約は特別。華さんだから契約したんだよ。通常の契約じゃ俺に証は出ないし、セイキを吸っても契約者に快感はないよ。
未来永劫の契約者になれたからあんなに激しく感じるんだ。
そして、その相手に華さんを選んだのは俺の意思。俺が華さんを永遠に欲しいと思った。」
「そんなの…。」
何とでも言える…。
「俺たち鬼は一生に一度しか愛することはない。俺が愛さなければ未来永劫の契約は成立しない。
やりたくないけど誰かで試して見せてもいい。
信じて?華…。俺は華に恋してるんだ。」
生鬼………。
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