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「まあ、ほんとにお綺麗ですね~」
あの神社の控室でほんとうなのか、単に気を使っているのかわからないことを言われながら、悠里は準備を整える。
扉から出ると、後藤と北原が立っていた。
「やあやあ、綺麗だね」
と北原が言い、後藤は無言だった。
でもそれ、花嫁なので言ってくれるのですよね?
っていうか、すべて、メイクと衣装の力では……。
ああ、やっぱり、私なんて、社長に釣り合わないのではっ?
「今、マリッジブルーか!?」
と言われそうな感じにナーバスになったとき、反対側の扉から和装の七海が出てきた。
格好良すぎるっ。
やっぱり、私なんて釣り合わないっ、と悠里が崩れ落ちそうになったとき。
実は向こうでも、七海が崩れ落ちそうになっていた。
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