和彦だけが知っている

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 和彦は、通勤中の駅のホームで並んでいる時や歩行者信号を待っている時など、何となく見られている気配を感じるようになった。  最初は気のせいかと思っていたが、気配はだんだん強くなり、集束していくように感じられてきた。それは少しずつ近づいてくるような気がするが、「だるまさんがころんだ」の要領でうしろを振り向いても、周辺を見回しても、それらしき姿は見えない。
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