419人が本棚に入れています
本棚に追加
「あ、あの!!ルシアン様!…色々と、申し訳ありませんでした!!!」
そして深々と頭を下げた。
五体投地したい気持ちもあるがこのドレスでは無理だ…せめてもの誠意ということで最敬礼した。
その行為にルシアンの目がまんまるに見開いた。
「はっ…?な、何のことだ?リディが謝る要素が分からないんだけど」
動揺のせいかルシアンが安里の口調になっている。
最近ルシアンはリディと二人きりだとこうして安里の口調になる。だが人がいるとまたルシアンの口調になるのだ。
その切り替えに驚いていたリディであったが今はもう突っ込むのも止めた。
今回もその口調をスルーして、リディは謝罪を続けた。
「まず一つ目ですが、ラングレン家に融資いただいてたんですね。私、全然知らなくて。もうラングレン家とは縁が切れたとばかり…知らずに家族がご迷惑をおかけしました」
「それは俺が勝手に判断したことだ。半分は手切金みたいなものだしな。今後リディには近づかないということで融資してたんだけどさ…予想以上にあの親娘は強欲だったな。まさかリディの代わりにシャルロッテが侯爵家に入って金を出させるつもりだったなんてな」
最初のコメントを投稿しよう!