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「はい…あんな暴挙に出るなんて思ってもみなくて。それでルシアン様が私なんかと…その…キスすることになってしまい。何とお詫びしていいか…」
「いや、こちらこそ…その…悪かったな」
「いえ、申し訳ないのはこちらの方です!不本意なキスなんてさせてしまいまして嫌だったですよね。あ!そうだ!アルコール消毒してください」
ちょうど紅茶に入れるためのブランデーが用意されているではないか。
リディは持っていたハンカチにブランデーをつけて渡そうとしたが慌てたルシアンにガチりと手を止められてしまった。
「何をしようとしてるんだ。あんたとのキスは問題ない。それより…その…、あんたは嫌じゃなかったか?」
そうルシアンに言われて考える。
「そうですね、驚きはしましたが嫌ではなかったです」
そう言って確かに嫌では無かったことにリディは気づいた。
(まぁ、私としてはイケメンとだから全然問題ないんだけど…)
むしろモブキャラとキスすることになったルシアンに同情を禁じ得ない。
「あ!もちろんこの事で責任取れとか言いません!好きになっちゃいました、とかも無いですのでご安心くださいね」
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