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「国王からルイス王子を支えるためにルシアン様にも支えが必要だから婚約しろって話でしたっけ」
「そう、そこで相手として上がったのがソフィアナなんだ」
そう言えばそんなことを言っていた。
突然の偽装婚約の打診だったからソフィアナの名前が出てもピンと来なかった。
(だからなんか聞いたことのある名前だと思ったんだわ)
「あいつが悪役令嬢ってことは攻略対象と婚約したら断罪ルートになる可能性があるだろ?俺はそんな事はさせるつもりはないけど、何かゲーム強制力とかで断罪イベントが発生してしまうかもしれない…だから何としてでもソフィアナとは婚約したくなかったんだ」
「なるほど、そんな事情があったんですね」
「あんたと婚約したから俺のルートでの断罪は回避できたと思うけど」
「まぁあと二つのルートが発生するかはシャルロッテ次第ではありますけどね」
「そこはちゃんと気を配っておくつもりだ。ソフィアナは悪いヤツじゃないし、できたら幸せになって欲しいんだ」
そう言ってルシアンは少し苦笑混じりに切ない表情を浮かべた。
その様子からルシアンがソフィアナを大切に思っていることが察せられた。
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