動き出した犯人と愛人

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 ねえ、名前は? 「ひぃ、ひひひ、何で?!何でここに?!」 「質問に質問で返せって、誰かに教わった?」  シルバーホワイトファングが、けたたましい吠え声を上げた。 「マママ、マレーネ!マレーネ・ダルビッシュ!」 「そう。マレーネ。どのくらい美人なのかと思ったら、えええ?って感じね?私が、誰か知ってる?」 「マラガ族の、ウエスト・ランドの、首長閣下」  それで、眼鏡巨乳は、ピキーンって来ていた。 「あー。マレーネ、ウエストランドの人?どこの氏族?」  不味い。素性を察知された。 「ホワイトワイバーン」 「ぎゃああああああああああああ!!」  ワイバーンの羽根の風撃で、マレーネ弾き飛ばされて壁にぶつかった。 「私、実は、凄く怒ってる。あんたの所為で、先生と2人目作るのがポシャっちゃった。ああそう、銀龍」  巨大な何かが、スイートの天井を引き剥がしていた。 「ぎ、ぎゃあああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!」  マレーネは、確かに昔、マラガ市で生活をしていたのだが、その彼女には、絶対に拭いきれない強いトラウマがあった。  彼女が住んでいた家を、簡単に踏み潰していった移動する厄災、巨竜ゴーラに対する強い強い恐怖があった。 「嫌ああああああああああああああ!!」 「全部吐いて。どうせお金だろうけど」  もう、1ループももらえないよ?  本気でキレたエメルダを、最初の目撃したのが、マレーネだった。
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