役立たず

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役立たず

 ああー。疲れたー。  戦闘を終えたジョナサン・エルネスト王は、共闘して見事気絶した、2対のおっぱいを見つめていた。  さて、2人足腰立たなくしたし、まあいいだろう。  アーちゃんに会いに行かんとなあ。  ビスキーを何とかしなきゃなあ。あいつ何か、放っておけない問題をだな。  コッソリ逃げようとしたら、ん?  何かいなかった? 「いるのは猫ですなああああん」  おい。 「ああ。猫か。それはそうと行かなきゃっておい。何してんの?ユノお前」  論文作成終わらんと卒業出来ないひまわりママが、コッソリ気配を消していた。  匂いで解ってよかった。 「ところで、先生。ちょっと息抜きしたいですなああああん」    あ。スススと吸い寄せられてった。 「んー?そのお耳は何なのかなあ?」  頭にピョコッと耳が生えていた。  こないだ5回した時は、サバトラ猫ちゃんだったよな? 「はい。虎さんです。前にアッターミにいたタイガーちゃんが何故かここに」  結局、タイガーなんかいねえよあんな平坦な島に。  フラさんと結婚したばかりの夏休みに、けったいなタイガー探しすることになった思い出が。  ブラックボード親子元気にしてんのかな?フュン、フォタルの兄妹は特に。 「何だか、ルルコットが頑張りました。フォタルちゃんとはいい文通友達です」  マジか?あのかっぱらい兄妹だぞ?  フォタル・ブラックボードって、現地のインチキディベロッパーから金搾り取ろうとしてた6歳児だぞ? 「フォタルちゃんが送ってきてくれた毛を、ルルコットが分析してくれたようです。エッヘン」  タイガーってのはネコ科の大型獣って情報は、俺から聞いてたんだよな。  うん。八王子行った時調べたよ。  虎いっぱいアースワンにはいた。アースツーにいたのかは不明だが。  動物園に行って匂いも覚えてきたが、そう言えばアッターミ海岸には行ってない。  ユノが跡形もなく海岸ふっ飛ばしたからね。 「ところで、お疲れですね?気が弱ってます」  うん?うんまあ。 「ですが、1つだけ解って欲しいんです。先生は、私に赤ちゃんをくれました」  はい。前はおっぱい大きかったしね?  今?うーん。残念ながら。 「問題はそこです」  何ハアハアしてんの?  凄い発情臭が。 「女の人は、赤ちゃん生んで終わりではないんですよ?生んだあとのケアが大事なのです」  は? 「そこで、おさびし村の酪農家のお話です。今年も牛乳がたくさん出てまして、マサル君の従姉妹のサヨコちゃん4歳は、毎日牛乳を20トン担いで運んでいます。45キロ先の公民館に」  やな4歳児だな。  公民館て、転移方陣がある村の中心地ね?大規模流通センターになってるよ。 「前に、サヨコちゃんのお父さんに聞いたんです。牛乳って、もう少し減産出来ないのですか?って。マリルカのところが牛乳の取引価格が減って、マリルカは牛乳をお風呂とかに使うことがあるそうで」  俺も思ったよ。価格のバランスって結構シビアなんだよ。  かと言って、減産するのは難しいんだよ。  今、牛乳増産する時期だし。  ただ、何が? 「今の時期は、放っておくと、牛さんのおっぱいがパンパンになってしまって、勝手にお乳が出てきちゃうんですよ?しかも、お乳に雑菌が入る危険があるんです」  よかった。こいつ等が公衆衛生学んでくれて。  だから、何が言いたい? 「ママにも同じことが言えます。カノンちゃんのパパ」  何が言いたうお?!  ペロン、と服を捲くったユノママの綺麗なピンク色のおっぱいがパンパンに張っていた。ちっぱいがパンパンに。  お乳がたくさん垂れちゃってた。 「責任――ですよ?産後のママのお乳のケアをお願いします。ああカノンちゃんは母親といます」  話長ええええよ!でも解りましたあああああ!  ユノママを抱っこして、俺は離宮に姿を消した。  
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