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自分もフィットネスクラブで有酸素運動をする代わりに、深夜ウォーキングをしてみようか。
あぁ、これは案外いいアイデアなのでは。
スイーツを食べ終え、口が寂しくなってきたので冷蔵庫を覗くと、缶ビール、缶チューハイ、ペットボトルのお茶と水の中から缶ビールを手にした。
確かアーモンドがどこかにあったはずだと思い、雑多な戸棚の中から見つけ出した。
再びソファにだらしなく座り思案する。
いつものポジションなので、すっかり薫の体の型がついてしまっている。
その分フィットするからいいんだけど。
アーモンドを三粒かみ砕き、ビールで流し込む。
ジャージの男が歩いてくる方向の先には「花と色彩の館」という施設がある。
そこを周回してウォーキングをしているふりをしながら待ち伏せをしたらどうかな。
そして、信号待ちで一緒になったところで、
「 ウォーキングですか?
よくこの信号でお会いしますよね。」
なんて、声をかける。
「 私もウォーキング、始めたんです。良かったら一緒に歩きませんか?」
なーんて言ってみたりして。
自然と顔がにやけてくる。
心地よい妄想とビールが眠りを誘う。
ベッドに行かなきゃ…
って思うけど、そのままソファで就寝した。
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