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「俺・拳!」
轟く漢の声。
振り向きざまに放たれた衝撃波、白と黒が吹っ飛ぶ。
「ダンテ!てめぇ、闘技場の現チャンピオンが堂々とルール違反してんじゃねぇよ!大通りだぞ、ここ!」
後方を走る漢は素性の知れぬ奴らに必殺技を放ちやがった。
「ガッハッハッ!シンバぁ、頭いいのにバカだな~。」
ダンテは振り返るオレに腹の立つ笑みを浮かべて持論を続ける。
「あいつらチェス抗争の連中だろう?踏ん張りの利いてねぇ技じゃ死なねぇよ…っと。」
直ぐ後ろの神隠しが跳躍、上空から迫る。
「頭も悪い馬鹿に言われたくねぇよ、ディスタンス!」
神隠しがシールドに激突。
勢いを削いだものの、黒が即座にシールドの粉砕に動く。
白はそれを妨害する動きを見せる。
「くそっ、何が神隠しだ。騒々しいったらありゃしない。」
(黒は神隠しとグルか?白が工作を妨害する理由はなんだ?)
「シンバ、バカ野郎!前見ろ、前!」
(…!)
逃げなくてよくなったオレは逃げながら考え事に耽ってしまった。
神隠しがもう一体、目の前に出現する。
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