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浮槎を動かす高等官には三種ある。
文官・武官・織官だ。
官人の登用試験も三科に分かれ、文科・武科・織科と定められている。
このうち浮槎で一等人気の職種……つまり最も富貴への道が太いのが、織科だ。織女神の開いたこの朝では、衣装制作の技術は、学識より武術よりなお尊い。
織科の登第者には、杼を模した身分証が与えられる。
鉱石、象牙、木材。官人の身分証の素材は多様だが、金の杼は人臣として最高位のもの。
ひとたび金杼を賜れば、昼を夜に次いで、縁談と賄賂が舞い込む。
すきま風で凍えるほどだったチーミンの家も、一年後に里帰りすると、頭上には、一枚単価が民の年収くらいの瑠璃瓦が敷き詰められ、知らない親戚がものすごく増えていた。
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