第一話

2/5
6人が本棚に入れています
本棚に追加
/5ページ
キンコンカンコーン。 講義が終わりを告げたその瞬間、雪は背伸びをした。 「ん、んー…。あぁダル。大学の講義ってこんなにダルいの?一回生でこんだけ面倒くさいんだったら、四回生になったらどーなるワケよ?」 講義室から出て行く教授に聞こえるように、悪態をつく。 と、その時である。 ラーラララーラララー♪ 雪のスマホから音が鳴った。 電話である。 「もしもしお母さん、どうしたの?…あー、学校帰りに買って帰るわ。牛乳だけ?…はいはいーい。」 その直後に、また音が鳴る。 タタタタ、タタタタ、タタタタン♪ 「もしもーし、芽衣?え、嘘、土曜なしになったの⁉︎高校メンツで集まるって言ってたじゃーん。ないわー、マジないわー。…はーい。」
/5ページ

最初のコメントを投稿しよう!