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「あいつ…これはストラップじゃなくて、お母さんから貰ったお守りだっつーの。馬鹿にしやがって。全国のパンが売り切れる呪いでもかけてやろうか?」
それは独り言にしては大きすぎた。
周囲の視線が気になり雪は自重し、黙った。
大切なお守りを見つめる。
「……。」
まぁダサいかもしれないけどさ。
長〜い間、代々家で受け継がれてきた、ありがたいお守りだっつーの。
……ってか。
「大学ダルい……高校生活に戻りたい……私の青春カムバック……。」
再び独り言を呟く雪の耳朶を打ったのは、これも再び鳴り出したスマホだった。
「…ん?」
雪はその音に違和感を抱く。
「こんな音楽設定してたっけ?誰だか全然わかんないんだけど。」
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