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「はい、あーんしてください」 「う、うん」 美々は運ばれてきたパンケーキを頬張ると、夕弦は嬉しそうに微笑む。 「何だ?」 「朝から幸せだなって痛感していました」 「何故だ?」 「美々さんとこんな風にラブラブ出来るなんて幸せ以外の何者でもないです」 「そ、そうか」 美々はそう告げると、夕弦にパンケーキを運んでみると少しビックリしていたがパクっと食べてくれた。 「美味く出来てますね? 美々さん、満足しました?」 「ふむ。 夕弦の料理は好きだ」 「なら、良かったです」 夕弦はニッコリ嬉しそうに微笑むと、パンケーキを普通に食べていたので美々も食べる。 「美味かった」 「美々さん、歯磨きしたら出掛けてみません?」 「出掛ける?」 「デートしませんか?」 「仕事は大丈夫なのか?」 「大丈夫ですよ? 今日は日曜日ですからね」 「あっ… そうなのか」 美々は人間的には休日なのだと納得すると、夕弦はジッとこちらを心配そうに見ていた。 「歯磨きだったな」 「はいっ 歯ブラシちゃんと保管してますよ」 「うむ、わかった」 「新しいのにします?」 「嫌、大丈夫みたいだ。 開いてないし」 美々は甘い歯磨き粉を付けると、磨き始めていたが夕弦はジッとこちらを見ていた。 「夕弦、磨かないのか?」 「すいません? 美々さんが何か可愛く見えて構いたいです」 「先に磨いてからだ」 「分かりました」 夕弦はニッコリ微笑むと、やっと磨き始めたので美々も念入りに磨いていた。 「うむ、スッキリするな」 「フッ 人間的な発言ですね」 「元々人間だぞ?」 「ですね? けど、猫の習慣ってどんななんですか?」 「うーん? 神社からは出れないからな」 美々がそんな風に告げると、夕弦はこんな風に聞き返してくる。
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