第一章 辰巳省吾との出会い

1/8
441人が本棚に入れています
本棚に追加
/83ページ

第一章 辰巳省吾との出会い

ミクはバーで一人飲んでいた。 ほんの一時間前恋人に別れを告げられた。 「誕生日に振られるなんて、どうしてなの」 涙が溢れて止まらなかった。 そこへ一人の男性が入ってきた。 カウンターに座り、ウイスキーを注文した。 ふっと横に目をやると、泣いているミクが視界に入ってきた。 どうしたんだろう。 ミクは相当酔いが回って、椅子から立ち上がると、ふらついて倒れそうになった。 危ない。 その男性はミクの身体を支えた。 「大丈夫?飲み過ぎだな」 そう言ってニッコリ微笑んだ。 ミクはじっとその男性を見つめた。 なんてかっこいいの、目鼻立ちが整って、爽やかな笑顔、スマートな立ち振る舞い。 ミクは急に睡魔に襲われた。 頭、痛い。 朝、目が覚めると、何も身につけていない。 えっ、嘘。 それにここはどこ? ミクは記憶を辿るが何も思い出せない。 そこに男性が入ってきた。
/83ページ

最初のコメントを投稿しよう!