ブルーアイキャッツ

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 それから少し経ったある日、よく晴れた日だった。  家の机には猫のキーホルダーが飾られている。その隣には彼がくれた動物に関する本と私が買い足した動物に関する本がずらりと並ぶ。 「きっとまた会えるよね、翼くん」  部屋の窓から澄み切った青い空に向かってそう言うと翼くんの声が聞こえたような気がした。 「また会えるよ」  次に彼と会う時は、彼よりも私の方が動物に詳しくなっているかもしれない。私はキーホルダーを眺めながら少しほくそ笑んだ。
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