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 きみの笑顔 消えてくれない チラつく残像 チクリと痛むのです  ああ僕の涙 きみに届かず 枕を濡らして しょっぱいのです  優しい思い出に ぽろりぽろりと 今日の涙も あまじょっぱいのです  好きだった 好きと言われた  一瞬跳ねた心臓は きみの無垢な眼差しでふと冷めて  すれ違いは 最初から 最後まで  きみの好きは 僕と違った そう 最初から 最後まで  意味違いの愛がこんなに辛いのは 屈託のないきみの笑顔と 誤作動する鼓動のせい 「ありがとう」のあとで 不意に遠ざかるきみの背中  追いかけるのが怖くて 「どういたしまして」じゃ足りなくて 「また明日」が悲しくて 子供みたいにくしゃりと泣いて ひっく と高い嗚咽が漏れたあの刹那 何かが壊れて ぷつんと切れた音がして  きみが振り向く前に闇へと逃げた  きみの声 温もり 優しさ 全部薙ぎ払って 足掻いてもがいて がむしゃらに闇の中を駆けた  それでよかった それしかなかった  壊れかけたものなら まだきっと直せるから  走馬灯みたく流れるきみの記憶に蓋をして 底なし沼に沈むように 深い深い 眠りについた  深海に引き摺り込まれるように 重い重い 眠りについた  この胸がひりつくほどの熱が 早く冷めることだけを ただ願って 遠い一番星に 虚しい願い事をぽつりと呟いた  時は流れ 光を見つけ 景色も変わり 僕は笑える それでもまだ  きみの笑顔 消えてくれない チラつく残像 チクリと痛むのです  ああ僕の涙 きみに届かず 枕を濡らして しょっぱいのです  きみと半分こした 砂糖菓子はぽろりぽろりと  優しい思い出に ぽろりぽろりと 今日の涙も あまじょっぱいのです
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