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「どーする?これ」
懐かしすぎる我が家の玄関のドアの前でボー然と独り言を言う私。
固まったままの私をの前で、買い物に出ようとしたのか、母親が出てきた。
「あら、お帰り、リナ。って、何よ、その格好。制服は?え?なに?何で髪伸びてるの?今朝、短かったよね?え?そのワンピース何?学芸会かなんか?って……え?あ、あんた……。まさか」
今朝?いや、待って。私3年ぶりの帰宅なんですけど。制服?とっくに成人してるよ、私。
3年前から1ミリも変わらない母は私をみて口をアングリ開けていた。
母の視線は私の頭からつま先を見通し、そして、もう一度上に上がりとまる。だよね。
私のお腹はいつ生まれてもおかしくない程大きくなっていた。
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