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「ま、まぁ、そう…かな。」
サンタ、今度は誤魔化します。
様子が変です。
「っゴホ、ゴホゴホ!」
あらあら、寒い中ずっと起きてたからか、咳も出始めました。
「もう風邪ひいちゃってるじゃん。あ、そうだ、魔法で治したらいいんだよ!」
「…はは。」
魔法。
今は聞きたくない言葉。
考えたくない言葉。
だけど、考えなくてはいけない言葉。
逃げられない言葉。
「そう、だね。」
「あ、そうだ、朝ご飯出してよ!今日はふわふわのパンがいい!それと燃えるくらい熱いスープにー、ぷりぷりのハムにー…。」
「今日はママにつくってもらいなさい。」
ぴしゃり。
サンタはアンの言葉を遮ります。
魔法も拒みます。
「えー。」
「いいから。……頼むよ。」
アンは気づきません。
サンタの顔がいつもと違うことに。
「けちー。ママー早く起きてー、お腹空いたー。」
「……。」
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