第9話

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サンタの命の火はもう、消えようとしていました。 それを知っているから。 最初から、全部知っていたから。 ロゼの涙は止まりません。 「魔法は使えば使うほど、あなたの命は減っていくわ。…いくらでも無限に使えるものじゃない、あなたが一番よく知ってるでしょ⁉︎」 それはサンタとロゼだけが知っている、魔法の秘密。 「ごめんね。…けど、僕はやめないよ。」 だから、サンタは謝るしかありません。 だけど、それでもやめません。 「僕はみんなが笑顔になってくれるんだったら、それで満足さ。僕がどんな性格か知ってるだろ?」 そう、知っていた。 だけど、それでも、思いは止まりません。 「そうだけど…そうだけど、こんなことになるなら……。」 止まらない。 「魔法使いなんかと結婚するんじゃなかった…!」 「…本気で言ってる?」 サンタは悲しくなりました。 でもやっぱり、 「ごめんね、いつも怒らせてばかりで。」 謝ることしかできません。
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