7人が本棚に入れています
本棚に追加
ロゼは、はっとしました。
そして首を横に振ると、今度はロゼが謝りました。
「…ごめんなさい。」
ロゼは少し遠くを見ました。
「確かに嫌なことは多かったわ。嫌なことの方が多かった。この前あなた言ってたわよね?周りが笑ってる方が嬉しいだろって。私はそうは思わない。…でも。」
それでも、やっぱり、笑顔は素敵なものだから。
好きな人の笑顔は、特別に好きだから。
ロゼは泣いているのに笑いました。
「あなたの笑顔を隣で見ることができて、私は幸せでした。あなたの、みんなを笑顔にするという夢を隣で見れて、私は……。」
言葉を続けられなくなってしまったロゼを、サンタは抱き寄せました。
サンタは魔法の使いすぎで、腕に上手く力が入りません。
それでも、一生懸命に、ロゼを抱きしめました。
「…ごめん。泣かしちゃって、ごめん。」
最初のコメントを投稿しよう!