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佐藤(玄)
11月の終わり頃から、高橋の様子がおかしい。
鈴木の声が聞こえても見なくなった。
そして、俺と目が合う事もなくなった。
いつも俯いている彼女に「何かあったのか?」と、心の中で何度も繰り返し聞いた。
帰り道、少し前を歩く後ろ姿を何度も見かけた。部活にも行かないなんて、絶対におかしい。
無意識だったんだ。本当に。
気付いたらこうなってたんだ。
「…え⁈」
自宅前でふと振り返った高橋の前に、俺は立っていた。
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