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「あーあ、俺の計画が……」
「計画?」
俺はレアと寮でダラダラしながら、話していた。諦めも肝心なんでね。
「ロコが思ってるよりウィザーは不器用なんだよ」
「なんの話?」
レアはニコニコと笑いながら、俺が寝そべってるベッドに腰を落とした。
「まぁ、不器用なのは知ってるけど」
「え?気付いてたの?」
「頭固いし、友達いなそうだし」
「……あー」
でも、本当はああいうのを器用っていうのも知ってる。俺の上司とかもそうだけど、上の人には媚び売って、下には自分の立場をひけらかすのはある意味器用に生きてるなって思う。でも、人としてはクズでクソで不器用なんだ。いや、不器用とかじゃなくて、ただのクズか。
「ロコ?」
「えっ、あ」
やばいやばい、また俺の病みというか鬱というか社畜モードが出てしまった。もうこんなことなら、前世の記憶ない方がマシだったわ。
「ロコはなんでウィザーに恋人作って欲しいの?」
「それは……」
レアにフラグの話をしたとこで分かんないか。レアにも協力して欲しいけど、なんて言おう……。
「ロコって結構自分1人で色々抱えるよね」
「え?」
「いつも言葉選んだり、言葉飲み込んだりしてるなぁって」
……社畜の癖ってこと?俺の性格もあるんだろうけど、完全にあのクソ上司のせいだ。
「えいっ」
「うわっ!?」
レアは急に寝転んでた俺のお腹にダイブしてきた。
「今日一緒に寝ていい?」
「……えー、甘えたなの?」
「そうかも」
レアはこう見えて、甘えん坊なんだ。たまーにこうやって弟みたいに甘えてくる。これが俺とレアの仲良しの秘訣でもある。
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