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 何だ?これは。 「清水さん、大丈夫ですかねえ…」  昼休み、上司に清水さんの呟きを見せた。  新しい呟きも投稿されていた。 (やはりこれは、飛び込んではいけない波かもしれない。流れを泳ぎ切れずに沈んでしまえば、アーティスト生命を断つことになるかもしれない。でも、本音では、私はこの波に身をゆだねたい。だが、決心がつかない) 「何を悩んでるんでしょうか」 「ううむ」  俺はこの呟きに返信することにした。 (ペンギンなら波の中を俊敏に泳げるはずです)  上司も返信する。 (あなたならその波を越えられると信じています。あなたのファンより)  上司は清水さんのファンだったらしい。  その日は、清水さんの呟きはそれ以上投稿されなかった。  そして、翌日になった。
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